マンションの隣戸間の戸境壁の仕上げについて。-2

前回に引き続きマンションの戸境壁についてのお話を致しましょう。今回は高さ60メートル以上の超高層マンションの戸境壁の工法(構造)材質に依る遮音性能のお話です。

超高層マンションは軽く柳の如くしなやかな構造にしませんと,地震の多いわが国では耐えられません。処が,軽くする事で戸境壁を乾式工法で簡単に作ると後で隣戸の音が良く聞えてきます。前回もお話致しました様にマンションのクレームで一番多いのが音の問題です。

私が過去に日本で超高層の超一流のホテルに宿泊しました時に遮音性能の悪さを実感致しました。1泊4万円も払ったのに隣の部屋の夜の「あらぬ声」がまる聞こえでした。

超高層の隣室(隣戸)の遮音性能の悪さは,わが国では宿命と諦めておりました。

処が,超高層マンションの乾式の戸境壁でも遮音性能を高める工法が最近出てきました。カタログのデーターでは遮音性が高く(Dr60)で通常のコンクリート厚18センチの戸境壁(遮音性能Dr50)より遮音性が高いのです。

しかし実験室のデーターなので実際に使用した場合を考慮して15~20%引きと想定しても遮音性能(Dr50前後)はコンクリート厚18センチの戸境壁に匹敵いたします。

この遮音性能の高い乾式戸境壁の構造は「繊維入り押し出し石膏成型板」を不燃の断熱材厚さ50ミリを挟んで両側に立てて設置し,その両外側に鉛入りの石膏ボードを貼る工法です。そしてその鉛入り石膏ボードに直にビニールクロスを貼って仕上げをしている仕様です。

超高層マンションの隣戸の音の透過もこの工法を用いれば,軽く出来て遮音性能も高まり中高層マンションのコンクリート厚18センチの戸境壁並みになると思います。

超高層マンションの購入を考えている方は,乾式の戸境壁の工法(構造)がどうなっているかを充分に確かめて下さい。

できたらプロの方に販売事務所に置いてある設計図書の確認を御願いした方が良いと思います。

入居(購入)してから隣戸の音に悩まされても「後の祭り」です。

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