エレベーターの適正台数

最近,超高層マンションや大規模マンションが都心のみでなく郊外の主要駅前にどんどん建っています。

これらのマンションの図面をチェック致しますと,どうもエレベーターの台数が不足している様に思われます。

商業施設や事務所ビルのエレベータの台数計算は平常時の滞在人数より計算致します。

ところがマンションでのエレベーターの適正台数計算は事務所ビル等と同じ計算式で行なうとどうしても不足しがちです。マンションの階数やワンフロアー当たりの戸数に依っても多少の違いは有りますし,超高層マンションに使われている,超高速エレベーターでも若干の違いがあり不足気味です。

我々,設計者は今までの経験則でマンションのエレベーターの適正台数は高さや形状にかかわらずに通常は住戸50戸当りに1基を基準としています。全住戸数を50で割って小数点以下は三捨四入の台数です。四捨五入では少ないのです。

スピードやキャパシティー(定員数)の違いが有っても朝の通勤・通学時には各階の住戸の方がいっせいにエレベーターのボタンを押すので各階停止になり,実際にはエレベーターの仕様とおりのスピードはほとんど出ていません。

高層のマンションの5階位の人は満員通過される事がよく有ります。マンションのエレベーターの台数が少なくて会社に遅刻したと言う話さえ聞きます。その話をよく聞きますと12階建て高層マンションの6階の方で全て下階へ行くエレベーターが満員通過で3分位待たされて,ついに階段を駆け降りたそうです。笑えない話です。

エレベーターを待つ時間は2分以上ですととても長時間に感じられます。

そのマンションは120戸12階建でエレベーターが2基しかないそうです。120戸を50戸で割りますと2.4台ですので四捨五入致しますとエレベーターは2基になってしまいます。やはり総戸数を50戸で割ってでた数字の小数点以下は三捨四入して台数に含むべきです。

これから高層マンションや超高層マンションの購入を検討している方は総戸数を50戸で割った数字に近い台数を設置しているマンションを選ぶ事をお奨め致します。

マンション設計でエレベーターについては色々重要な事がまだたくさんあります。

この続きは次回に御説明致します。

PS:「読売ウィークリー」9/23号(9月10日発売号)で「マンション大量売れ残り時代」
   という特集記事で私の見解が写真入りで載っていますので,御覧下されば幸いです。

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