「カーテン溜り」は必要

先月初旬に行った内覧会での良いお話を致しましょう。

売主は超大手ディベロッパーで南浦和の物件でした。

このディベロッパーの内覧会チェックに私が同行致しますと必ずゼネコンの担当者と共にディベロッパーの技術屋さんが一緒についてきます。

以前,このディベロッパーの内覧会同行チェックで住戸内の納まりが部屋各に理論矛盾していたので徹底的に是正指摘をし,修正工事を依頼致しましたので,どうもそれ以来このディベロッパーは私を要注意人物としているみたいです。

ですので,このディベロッパーの物件の内覧会に同行致しますと必ず技術屋さんがぴったりと私に付いてきて,私の是正指摘事項に対してはほとんど反論せず受け入れてくれます。

他のディベロッパーの内覧会同行チェックでは通常ゼネコンの方が1人同行で最初だけ女性の機器説明の方が同行致します。

私の内覧会同行チェックはいつも申し上げています様に「傷」や「汚れ」の指摘は依頼者の方にお願いして,私は建築的に納まりが理論矛盾している所や施工誤差が大きい所を是正指摘事項として修正工事を依頼しています。それでも住戸内チェックだけでも最低4時間はかかってしまいます。

さて,前置きはこの位にして本題に入りましょう。

私は住戸内の各部屋の窓脇の「カーテン溜り」と「カーテンボックス」の寸法は全てチェック致します。窓の端から最低15センチ幅の壁と同寸法のカーテンレールの長さが「カーテン溜り」として必要です。大きなカーテンですともっと広い幅の壁やカーテンレールの長さが必要になってきます。

この最低15センチ幅の壁はカーテンを開けて束ねてタッセルバンド(カーテンを束ねる帯状の物)でタッセル金物に掛けてカーテンが窓を塞がない壁の幅のミニマム寸法です。

ほとんど大手ディベロッパーのマンションの「設計基準書」にはこの件は書いて有り,実行されています。

処が,内覧会でよく問題になりますのがこの窓端から幅15センチ壁の中央の所に外気を取り入れる「吸気口」や「クーラースリーブ」(冷媒管等を通す穴)が設置されている事です。

これでは「吸気口」にカーテンがかぶさって外気がスムーズに入ってきません。その結果「24時間換気」が上手く機能致しません。またエアコンを設置して冷媒管等を「クーラースリーブ」に配管致しますとカーテンがその配管の所でひっかかって端部まで行かなくなります。

特に「24時間換気」は平成15年6月に建築基準法が改正になり,2時間に1回部屋の空気を入れ替える様に義務付けられましたので,上記の位置では問題です。

これらの件は内覧会ではなかなか素人の方は気が付かない所です。

今回,内覧会チェックした物件では全ての部屋の窓脇の幅15センチ壁の「カーテン溜り」用の壁には「吸気口」や「クーラースリーブ」は有りませんでした。

私は同行されたディベロッパーの技術屋さんに「良くここまで配慮をしましたね。」と申し上げましたら「碓井さんに何年か前にこの件を指摘されたので弊社の設計基準書にしっかりと付記し,絶対に守らせる様にしました。」と回答してきました。この回答には驚き,また嬉しかったです。

「カーテン溜り」の件はモデルルームを見ても分りますので注意してチェックして下さい。

こういう些細な所にも配慮が行き届いているディベロッパーのマンションは全ての所に入居者への配慮をしていますので安心できます。参考にして下さい。

連載コラム

特集

もっと見る