「住戸内セントラル冷暖房」の良さ

前回は「換気方式に注目」という事で住戸内の換気関係のお話を致しましたが,今回は更に換気と冷暖房を一緒にして快適にした「住戸内セントラル冷暖房」の御説明を致します。

私がかなり前から注目していました「住戸内セントラル冷暖房システム」が世田谷区深沢で1億円以下のマンションで実現し今年前半に完成致しました。

住戸プランは普通ですが,特筆すべき点は住戸内の各室や廊下,水周り全てが同じ温度で常に換気されているという事です。

約10年前に大手のハウスメーカーが系列の電機会社と共同開発して戸建向けに開発された空調システムです。謳い文句が「温度のバリアフリー」と言って家中どこでも同じ温度で24時間換気されている優れものです。

今回この戸建用の快適な空調システムをマンションに取り入れた事が画期的なのです。

通常「セントラル冷暖房システム」はランニングコストが高いのでマンションでは1住戸の価格が2億円以上の高額所得者層向けに採用されています。

処がこの空調システムはランニングコストがとても安く年間の冷暖房費用は8万円弱(1ヶ月で平均6千円強)と言われています。事実,私の隣家が7年前に家を建て替えこの空調システムにされたので奥様に電気代を御聞きしましたらほぼ同じ金額でした。

その理由はこのシステムは住戸内の冷暖房された汚れた空気を排出する時に外部から取り入れた新鮮空気と熱交換をして「住戸内のセントラル冷暖房機(室内機)」に送りそこから各室や廊下,水周りに冷暖房された新鮮空気を吹き出すので熱のロスが少ないのです。

前回もお話しました様に,住戸内の冷暖房された空気の熱を捨てないで吸気した外気と熱交換しているのでランニングコストの大幅な低減になっているのです。

通常のマンションの「24時間換気システム」は住戸内の汚れた空気と熱を全て排気して新鮮空気を外気温度のままで取り入れていますので冷暖房の電気代が結構かかりますし,この「24時間換気システム」は換気のみだけを住戸内全てに行っています。
住戸内の冷暖房は換気システムとは別ですので,冷暖房は個々の部屋だけになってしまっています。

現在,日本はどんどん高齢化社会になっています。御高齢の方が冬場に住戸内の暖房された寝室から夜中トイレに行く時に廊下が寒くて倒れるという話をよく耳に致しますが,先程お話しました「住戸内セントラル冷暖房」であれば住戸内全てが同じ温度に保てますのでその様な心配も有りません。

今後この空調システムが更に改良されてもっと工事費等が安くなり通常のファミリーマンションに多く採用される事を願っています。

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