壁,下地材の有無の重要性-1

今回はこれから高齢化社会を迎えるにあたってのマンション選びの注意点を御説明致します。

高齢化社会に対応できるマンションの「共用部分」の最低必要条件は接している道路からエントランスに出入りする場所と駐車場からマンション棟内に入る所にスロープが設置されているか否かです。

道路からエントランスに入る所にスロープを設置するのは条例等で義務付けられていますのでほとんどのマンションにはスロープが有ります。スロープの勾配は車椅子に乗っている方が自力で登れる勾配として1/12となっています。

しかし足の不自由な高齢者の方が駐車場で降りて直接マンションに入ろうとすると,ほとんどのマンションにはスロープが設置されていません。この事は今後の分譲マンションの設計時点で配慮すべき重点項目だと思っていますので私が設計監修している物件ではなるべく設置する様に指示しています。

さて,「専用部分」である住戸内での高齢化社会に対応できる最低必要条件は玄関,廊下,便所や浴室に手摺が有るか,または設置可能か否かです。

この中で浴室だけは入居後に手摺を設置する事が不可能に近いので最初から標準仕様で付いていて欲しい物です。

あとの玄関,廊下,便所に手摺を設置する事は条件付きで入居後設置できます。

この条件とは住戸内の玄関,廊下,便所の壁の下地材がキーポイントです。

住戸内の間仕切り壁の構成は仕上げ材のビニールクロスを厚さが9.5ミリか12.5ミリのプラスターボードに貼っています。

プラスターボードでは手摺取り付け金物を固定するビスがすっぽ抜けて効きません。ホームセンター等でプラスターボード用のビス金物を売っていますが,この商品はビスに大きな力がかけられません。

そこでここ10数年前より一流(大手とは限らない)の売主のマンションでは玄関,廊下,便所の壁のプラスターボードの裏にビスが効く厚さ9.5ミリか12.5ミリのベニアを更に下地材として設置しているのです。

このベニアが設置されていれば手摺取り付け金物のビスがプラスターボードを貫通してベニアにしっかりと固定できます。

この様な事のチェックは購入者の方々があまり気にされない所ですが,非常に大事な事ですので販売担当者に是非,質問してください。これの有無に依っても売主のレベルが分ります。

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