「観音開き」の収納扉への配慮

収納扉の形式は大きく分けて4種類有ります。その4種類とは「片開き扉」「観音開き扉」(両開き扉)「折れ戸」「引き違い扉」です。

マンションで収納部分に使われているのは,この4種類の中で「片開き扉」と「観音開き扉」がほとんどです。

以前,このコラムの105号で申し上げました様に「片開き扉」と「観音開き扉」の収納扉は閉める時に「パーン」とかなり大きな音がするケースが多いのです。

夜の静かな時はこの音は隣戸へも聞こえてきます。非常に耳障りな音です。

特に「観音開き」(両開き)型の収納扉にこの現象が良く見受けられます。理由は「観音開き扉」の場合では両方共開けて収納の出し入れ後に片方の扉を先に閉めますと丁番に付いているスプリングが強いので勢いよく閉まり,扉にクッションゴムを設置してもあまり効果がなく扉と収納箱枠がぶつかり大きな音が発生するのです。

「観音開き扉」の片方の扉を閉めてから,もう片方の扉を閉めた時はあまり大きな音が出ません。この理由は片方の扉が閉めた後にもう片方の扉を閉めますと収納内の空気を押す事になり丁番内のスプリングに抵抗がかかって閉める力の勢いが半減してしまうからです。

今年初旬の内覧会チェックでも「観音開き」型の収納扉の「パーン」とする音は一向に直っていないのでかなりの物件で「是正指摘事項」に挙げて修正を御願いしました。

私の修正指示内容は1枚の収納扉に3~4個設置してある「スプリング付きスライド丁番」を2個程度にしてあとの1~2個の丁番はスプリング無しの「スライド丁番」に変更してもらう事でした。そう致しますと収納扉の閉まる勢いが弱くなって閉めた時の音がかなり静かになります。

処が,最近ある新規分譲マンションのモデルルームを見る機会がありまして早速,収納扉の開閉音をチェック致しましたらとても静かで驚きました。

収納内を良くみましたら収納箱の天井板の手前の扉が当たる位置に「ショックアブソーバー」(機械的な衝撃を緩和する装置で衝撃吸収器とか緩衝器と言われている)が2個(扉2枚分)設置してあったのです。

これを設置しておけば「観音開き扉」が勢いよく閉まる時にこの「ショックアブソーバー」に当り,勢いを緩和し扉の閉まる速度をスローにして,静かに閉じる事ができます。

この「ショックアブソーバー」は長さ5センチ程度の筒状のものの中心に直径5ミリ程度のプラスチックの棒が入っている物で,その棒が筒より柔らかいスプリングに依り約3センチ程度飛び出していて扉が勢い良く棒に当たった時に緩衝させる「優れ物」でした。

販売員の方に「こういう購入者の気が付かない所に気遣いをされているのには感心致しました。」と申し上げましたら「収納扉の閉まる音がうるさいと苦情が多かったので,若干お金がかかりましたが,これを探して設置致しました。まだ新製品だそうです。」と回答してくれました。

この売主の様に購入者の苦情に直ぐ対処する会社はとても評価できますので,今後の新規分譲マンションにこの「ショックアブソーバー」が採用される事を御願い致します。

さて,5月13日(日)午後1時より住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)で「マンション選びのポイント」(無料)というセミナーを行います。参加御希望者は「住いサーフィン」の「御知らせ欄」4月17日のセミナー告知の「詳しい内容はこちらから」をクリックするか,下記のURLよりお申込み下さい。
http://www.flat35.com/seminar/seminar_tokyo_070513.html

この度「読売ウィークリー」4月16日(月)発売号より「ここで差がでる,マンション選び」というコラムの連載を始めましたので御意見等戴ければ幸いです。

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