「内覧会」で感動

先日行なった「内覧会」同行チェックで感動したお話を致します。

「内覧会」同行依頼が有りました時に対象物件のホームページ内「物件概要」の「設計者欄」を見ましたら,私が以前26年在籍していた設計事務所でしたので嬉しくも有り不安も有りでした。

実は,昨年行なった「内覧会」同行チェック物件の中にも2物件が私が在籍していた設計事務所が設計・監理をした物件でした。しかしその2物件は期待に反して出来が「イマイチ」でした。

昨年その「イマイチ」物件の設計担当者を内覧住戸に来てもらいましたら昔の私の直属の部下でした。私の部に約2年程居た設計者でした。そしてその彼はあまりマンション設計は得意でなく好きでもなかった人でした。その彼には建築や設備の納まりの悪い所がかなり有りましたので是正する様に指摘し僭越ながら注意を致しました。

昨日の「内覧会」同行チェック物件も昨年の物件の様にならなければと不安を持ちつつ現地のマンションへ行きました。

現地のマンションのエントランスホールで依頼者が受付をしているのを立ち会っていたら後から「碓井部長(退職時私は部長だったので部長と呼ばれた)が内覧チェックですか?」とM君が声を掛けてきましたので驚きました。

M君は平成2年に大手ゼネコンから私が以前在籍していた設計事務所に中途入社し,その時に私の部に配属され,私が退職した平成12年まで約10年間,私が設計の「イロハ」からマンション設計の「経験工学」を教育した設計者です。

私の教え方は厳しいので彼は良く10年も耐えたと感心していた男です。

M君の設計なら不安は無いと確信を持って依頼者の住戸に行きました。住戸に行く前に彼は「碓井部長。付いて行って良いですか?」と私に聞きましたのでモチロンOK致しました。

住戸内に入って見ましたら,建築的な納まりや設備の納まりがとても良くできていました。
また,ディテール(詳細な部分)の納まりもとてもすばらしかったのでびっくり致しました。

一例を申しますと住戸内の「内法(うちのり)高さ」(開口部のサッシュや扉の上枠,収納の扉の上枠の高さ)が見事に同じ寸法で納めてあり久々に気持ちの良い住戸空間を見ました。

サッシュ枠上端と出入口扉枠上端の高さが「段違い平行棒」ですと空間が落ち着かず「ウルサイ」のです。子供の感性も磨かれません。

マンションで住戸内の「内法高さ」を揃えて設計する事は構造(躯体)や階高にも関係する大変な作業なのです。

私が2003年からマンションの「内覧会」同行チェックを始めてから住戸内の「内法高さ」寸法を揃えていたのは今回を含めると2件だけです。ちなみにもう1件は「スーパー億ション」でした。

今回は多少私の「自画自賛」になってしまいましたが私の下(もと)で10年間耐えてマンション設計一筋に仕事をしてきたM君の力量と作品に感動致しましたのであえて御報告させて頂きました。

連載コラム

特集

もっと見る