流し台の天板に本石は要注意

この処,都心や世田谷区の分譲マンションの価格は高騰しています。

その結果,億ション(住戸価格が1億円以上のマンション)がかなり増えていますが,以前の億ションと異なるのは住棟配置や住戸プランは旧態依然の「羊羹の輪切り型」で「田の字型」住戸プランで仕上げ材や付加設備のみ高級になっています。

最近売り出されている,1住戸の価格が7000万円以上の高級物件も同様に目に見える仕上げ材のみ良くなっていまして住戸プランは一向に高級でない高額マンションです。

2~3年前の億ションや7000万円以上のマンションは住棟配置やエントランスホール,駐車場等は高級感を醸し出していまして,住戸も億ションとしての間取りで仕上げや空調も価格相応でした。

先日も1住戸の価格が7000万円超のマンションのモデルルームを見ましたが,仕上げ材で高級感を演出して肝心の換気設備等は一番安い第三種換気設備(排気のみ機械換気)で住戸内の居室の外壁側には吸気口が設置されていてがっかり致しました。

そのモデルルームの台所の流し台を見ましたら天板(甲板)に御影石を採用致しており扉の仕上げも天然木をスライスした物を貼って高級感を演出しておりました。

私は以前,高級マンションの流し台の天板に本石(自然石)を採用して入居者からクレームを付けられた事が有り,それ以降,流し台や洗面化粧台の天板には本石は採用しない事に致しました。

高級マンションや億ションを購入される方々は良い食器をお持ちです。バカラのグラスやマイセンの食器を客用ではなく日常に使っています。

この有名ブランドの海外の食器は割れ易いのです。

流し台の天板が本石ですと,これらのブランドの食器はよほど丁寧に置きませんと直ぐ割れてしまいます。

それで設計者である私に入居者から有償で良いからもっと柔らかい天板に交換を要求されました。

早速,私は調査致しまして人造大理石で一番高級なデュポン社のコーリアンという材料に交換いたしました。このデュポン社のコーリアンという人造大理石は本石程硬くなく,一見本石風に見える優れ物でした。

入居者もこのコーリアンに交換してからは何も文句を言ってきませんでしたので,その後の高級マンションの流し台の天板はコーリアンの稲田石模様を採用して高級感を演出していました。

人造大理石は本石より見た目は若干安っぽく見えますが,入居者が毎日の生活で高価な食器を度々割ってしまうよりは良いと思います。

これから,高額マンションを購入される方にアドバイスです。

流し台や洗面化粧台の天板が本石でしたら人造大理石に交換を御願いした方が生活し易いので良いと思います。

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