クロゼットの扉の丁番に注意

マンションのクレームで一番多いのが上下階や両隣の住戸の生活音が聞える事です。

内覧会やモデルルームで私が気を付けて見る所がクロゼットや物入れの扉の開閉音です。

各洋室,廊下や玄関に設置してありますクロゼット(下足入れも)の扉を閉めた時にかなり大きな音が発生する場合がありますので要注意です。

このクロゼットや物入れの扉の内側には丸いクッションゴムが2箇所上下に設置されているにもかかわらず上記の様な現象が起きるので問題です。

特に両開き(観音開き)の扉が設置されているクロゼットや物入れにこの現象が見られます。

チェック方法としては両開きのクロゼットや物入れの扉を両方共開けて下さい。そして片方の扉だけ閉めて下さい。

その時に「パーン」とした甲高い音がしたらその物件の売主,設計者や施工者の配慮不足です。

片開き扉だけのクロゼットや物入れの場合は扉を閉めた時にクロゼット内部の空気が多少圧縮されるので抵抗がかかり上記の様な音はほとんど致しません。

処が,両開き扉のクロゼットや物入れの扉を両方開けて片方だけ閉めますとクロゼット内部の空気はもう片方の開いている方に流れますので抵抗が無いのでかなり勢い良く閉まり
大きな音を発生させるのです。

最近のマンションの住戸内のクロゼットは扉と一緒に工場で作成して現場に取り付けます。
この場合,工場に発注する前に製作図(施工図)をチェック致します。

クロゼットや物入れの製作図には寸法の他に仕上げ材や使用する把手や丁番の種類も書いて有ります。このチェックが大事なのです。

通常,物入れ扉の高さが1.5メートルを超えると丁番は3~4個設置します。扉高さが1.5メートル未満でしたら2個設置です。

そこまでは良いのですがクロゼットや物入れの丁番は出入口扉の丁番と異なり,丁番が外から見えないスライド丁番という物を使用しています。このスライド丁番にはスプリング付きとスプリング無しの物が有ります。

問題は両開き扉の付いたクロゼットの扉の丁番全てにスプリング付き丁番を使った場合です。このスプリングは扉を閉める時に力を発揮し,閉めた後はドアキャッチが無くても閉まったままを維持するものです。スプリングの力はかなり大きいのです。

ですので,扉の高さが高い両開き扉の付いたクロゼットや物入れの扉を両方開けてから片方の扉を閉めますと3~4個のスプリング付き丁番の強いスプリングが作動してかなり勢い良く閉まり「パーン」という甲高い音を発生させるのです。

夜中は周りが静かなのでかなり大きな音に感じ隣戸等に迷惑をかけます。

私は内覧会時点でこの様な音を発生させる扉に付いている3~4個のスプリング付きスライド丁番を2個だけにしてもらって残りの1~2個のスライド丁番はスプリング無しに是正を御願いしています。

この様な現象が起きるのは予め予想できますので,本来であれば売主,設計者か施工者が事前に配慮すべきところだと私は思います。

連載コラム

特集

もっと見る