「ウォーク・イン・クロゼット」のチェック

年末になりましたので,また内覧会が増えてきました。

内覧会チェックをプロに依頼されない方に私が頻繁に是正指摘をする事項をひとつだけここで披露致します。

その場所は「ウォーク・イン・クロゼット」(WALK・IN・CLOSET)です。

「ウォーク・イン・クロゼット」は読んで字の如く,中に歩いて入れる物入れ場所です。

海外でも日本でも「ウォーク・イン・クロゼット」はほとんど洋服入れとして使える様にしています。

海外では壁面の洋服収納場所は「ワードローブ」(WARDROBE)と呼んでいるそうですが,アメリカでは「クロゼット」(CLOSET)と言っていました。

私も若い頃に住戸プランを作成した時は,通常の物入れは「CL」(クロゼットの略)と書き,洋服入れは「W」(ワードローブの略)と記入していました。

さて,話を元に戻して内覧会チェックの時に「ウォーク・イン・クロゼット」のどこを見れば良いのかを具体的にお話致しましょう。

「ウォーク・イン・クロゼット」の中には洋服を吊るす「ハンガーパイプ」が設置されています。

この「ハンガーパイプ」の位置と「ウォーク・イン・クロゼット」に出入りする扉の位置が適正であるかどうかです。

背広やコートをハンガーに吊るしますと肩幅は最低でも55センチは必要になります。ですので余裕をみて洋服掛けのスペースの奥行きは60センチは欲しいのです。

そう致しますと「ハンガーパイプ」の両サイドに30センチ(60÷2)のスペースが無ければなりません。100歩譲って27.5センチ(55÷2)のスペースが無ければなりません。

内覧会で購入者の方は「ウォーク・イン・クロゼット」に入りましたら巻尺で「ハンガーパイプ」の裏側の壁までの距離と「ハンガーパイプ」の手前の扉枠までの距離(寸法)を測って下さい。

「ハンガーパイプ」の裏側の壁との距離はほとんどの物件では30センチ確保していますが,「ハンガーパイプ」から手前の扉枠までの距離を30センチ確保している物件はかなり少ないです。

今までで一番ひどい例は「ハンガーパイプ」から手前の扉枠まで15センチしかなかった物件が有りました。そういう「ウォーク・イン・クロゼット」では洋服をハンガーに掛けて「ハンガーパイプ」に吊るしますと扉の開口部分に洋服が約12.5センチ位飛び出して開口部分(出入口部分)を一部塞いでしまいます。

明らかに設計ミスです。

実は25年前に私も同じ設計ミスをやってしまって入居者の方からクレームが出ましたので,いまだに脳裏に焼きついています。

もし,内覧会で上記の様な状況でしたら「ハンガーパイプ」を裏側の壁から27.5センチの位置に2.5センチ移動し,移動した「ハンガーパイプ」から扉枠までの距離を最低27.5センチ確保する様に扉枠を移動する是正工事を依頼して下さい。

一流の売主やゼネコンであればそういうケースは少ないです。しかしもしそういう「ウォーク・イン・クロゼット」が有りましても一流の売主やゼネコンは「モデルルーム通りです。」などと言い訳せずに是正工事を行ってくれます。

そこで,売主やゼネコンの一流か三流かが判ります。

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