売主(事業主)の価値観が重要です

前回の「良識あるマンション」は「良識」ある「立地」に建つ事と,「良識」ある「事業主」(売主)が計画したものであると御説明致しました。

そこで,今回は「良識」ある「事業主」の価値観が重要なので簡単な見極め方をご説明致します。

「良識」ある「事業主」の価値観はマンション用地を選ぶ際も前回お話しました様な「良識」ある敷地(立地-100号参照)に分譲マンションを建てます。

次に大切なマンションの計画内容で「良識」ある「事業主」を簡単に判断する項目を並べてみました。

まず,マンション棟の配置を「E字型」や「F字型」配棟にしましたり,郊外で東北東向きや西北西向きの住戸を作る「事業主」は「良識」ある事業主とは言えないと思います。

住戸の広さも「良識」ある「事業主」の判断基準になります。

住戸の専有面積が60m2台で3LDKを平気で供給する「事業主」は購入者の永住性に配慮しているとは思えません。

そして,住戸の中に正方形の4.5帖の和室を配置する「事業主」も感心できません。今どき正方形の4.5帖の和室は部屋としてはほとんど使い物になりません。4.5帖の長方形の洋室であれば部屋として使えます。狭い部屋は長方形ですと使い易いのです。

また,住戸の玄関扉の位置が柱と柱の間に有る大梁の下に設置されている「価値観」には納得できません。「耐震枠」や「耐震丁番」の玄関扉でも大梁の下に配置されていますと,大きい地震の時にかなり変形致しますので開かなくなる危険性が有ります。

「良識」ある「事業主」の「設計規準書」には「玄関扉の位置は大梁の下を避ける事。」と書いてあります。

最後に,何度も申し上げていますがこれからのマンションは適正階高を確保して「二重天井」「二重床」仕様が「良識」ある「事業主」と言えると思います。

この点を疎かにしている「事業主」は他の部分でも購入者への配慮が不足していますので「良識」ある「事業主」とは思えません。

よく,適正階高を確保して「二重天井」「二重床」にしますと「容積率」を消化できなかったり,工事費が高くなってしまい購入者の手の届かない金額になってしまう傾向がでると言われていますが,私共設計者の立場から申し上げれば適正階高を確保しても頭をフル回転させれば「容積率」の消化は可能ですし,「二重床」「二重天井」にしましても工事費の上昇はわずかでゼネコンから出てきた見積書を厳格に査定すれば工事費アップにはほとんどつながりません。

「良識」ある「事業主」はゼネコンから出てきた見積書を査定しネゴ(ネゴシエーション)できる設計事務所を選定して使っています。積算チェックが出来る設計事務所を使えばゼネコンから出てきた見積書の価格を査定して仕様を落とさずに8~10%は価格を落とせます。

簡単ですが建築には素人の方でも「良質」な「事業主」の判断事例を御紹介致しました。

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