「今週の東洋経済」(10/25)

売り方買い方が変わった!マンション不動産 と書いてあるが、おかしな点を拾ってみよう。
湾岸で大量供給が始まることは既に周知のこと。プラウドタワー東雲の成否で今後の売行きが左右されるとある。

問題①売行きをデベの自己申告集計である契約率で判断しているが、こんな素人判断は業界にはない
上記物件は予定価格から大幅値引きをしている。つまり、湾岸タワーは最も成功している売主でも大苦戦必至なのだ。
それに、この低価格により、周辺の販売長期化の高額物件は軒並み売れなくなることも確定的となり、今後出る物件価格も大幅に下押しした。

問題②価格に値頃感がある物件だけが好調と言うが、そもそも利益を圧縮せざるを得ない逆風に耐えられるのは大手財閥系のみだ。
分譲価格は土地代+建築代+利益の積算で決まる。土地代が高騰しているのに、値頃感を出すのは事業としては大失敗でしかない。
中堅以下がまた破綻する可能性が高まっていることを予見する話である。

問題③基準地価で土地代を説明しようとするのも、頂けない。
基準地価は戸建用宅地を想定するのが原則。マンションは大規模用地なので、これとは全く違う市場で、違う価格の動きをする。

問題④賃貸市場の極一部のREIT物件で市場全体を語り、不動産投資物件(主に法人)と土地の有効活用(個人)の区別もできていない。
まず投資用不動産を個人でやって成功する確率がほとんどない現実すら分かっていないようで、専門家のコメントとは思えない。

問題⑤分譲戸建て市場が意外に堅調と、着工とビルダーの取材で決めつけるのは市場分析を放棄していることと同義。
実態は局地的な販売不振エリアや地盤改良コストの問題や隠れ在庫や利益無しの価格下落など見ないと語れないはず。

問題⑥704駅のマンション価格動向で、築10年の中古マンション前年変動率が+24%とか出て来るのはどういう意味だろう?
各年で築10年付近を単純平均した数字を比較しているそうだが、+24%上がったということか?
いや、単に単純平均したマンションのサンプルに今年はハイグレードのものがたまたま多かったという数字。
数字を作る者として、人に説明ができないようなものを作ってはいけません。
合計と平均しかできず、サンプルの不均質を無視し、数字の意味も考えない、・・・だから中古マンション時価を出したんだ。

東洋経済のような業界に強いはずの雑誌がこの内容ではお寒い限りであるが、鵜呑みにしないで自分で多角的に判断することをおススメしたい。

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