製販統合の潮流(3/31)

三菱地所はこのほど、同社及び三菱地所リアルエステートサービス、藤和不動産のグループ3社の住宅分譲事業を藤和不動産に統合すると発表した。

この話しは藤和不動産への出資をした当時から噂レベルで聞いてはいた。
入居者側からすると、グループとはいえ、売主・販社が別会社よりも、一緒の方が取り組む姿勢の違いから望ましいものととらえていいだろうと思う。
このような製販統合という意味では、野村不動産が用地仕入れから販売までの情報の共有を活かして販売リスクの低減に結果を出している。
三井不動産レジデンシャルでも三菱地所同様の分譲事業の整理統合を行っているので、製販統合は長期的な事業課題の解決策と考えた方がいいだろう。

では事業課題とは何か?
1つは、上に指摘した製販の情報共有による販売リスクの低減がある。
販売現場には顧客の購入意欲や価格に対する反応といった重要な鍵となる情報が存在する。これを充分に活用している会社は販売スケジュールをコントロールできている。
2つ目は、参入障壁の低さに由来する事業リスクが他の開発事業(オフィス・商業など)と比較して高いことが挙げられる。
ネームバリューはあるものの、参入障壁が低く差別化がしにくい中では安定した利益を出すのは難しい。

ここ2年で市場が急激に収縮したが、事業資金は2010年になってから出始めており、事業意欲は旺盛になってきている。
新興の会社が乱立する前に、ブランド戦略とCS向上において、明確な差別化が生まれていることを望まずにはいられない。
それが入居者にとっての明らかなベネフィットであるのだから。

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