住宅取得控除における仮定(3/25)

不動産が売れない時代に住宅取得控除の拡大は需要喚起の意味合いが強くあります。
今回の控除枠の拡大は最大の控除枠使用期間が2010年12月31日まで入居なので、最初の2年間が最も購入に有利になります。
税制には需要喚起以外にも役割がさまざまあるので、その点に絞って議論するものでは本来ありませんが、「もしこれが1年の時限立法であれば」と考えると「駆け込み需要」がより一層発生したのではないかと夢想しています。

過去に売れ行きが非常に良かった最たる時期は消費税改訂前の駆け込みの時でした。
1996-97年初頭に建物価額が2%違ってくることで、メディアがグロス金額として最も値上がりするものとして不動産を上げたことに踊らされた結果、このようなことが起きました。建物相当額が2000万円であれば40万円の違いなので、40万円という金額だけ見ると大きいですが、実際には金利が0.2%変わればこれ以上の差が出るという意味で駆け込むほどの問題ではなかったのですが、分かり易さがこのような現象を生んだものと思います。

このように、税制は思わぬ需要喚起を生むものであり、期間を短くした方が駆け込む動機を与えることになることを考慮すると、現在の在庫を一層させることを主たる目的とするなら、2009年だけが大幅な減税としておいて、毎年延長策を取った方が市況の回復幅が大きかったのだろうと思います。
それに、今後「逆新価格」(これまでより一段安い物件価格)がGWや秋口に出てくることから、来年は今年よりも価格が安い可能性があるので、その分減税枠を縮めてもいいように思います。
いずれにしても、減税の恩恵は例年より大きいので、うまく使われることをお勧めしておきたいと思います。

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