東京都世田谷区のマンションの解説

23区で最大人口を擁する特別区、新築住宅着工戸数も都内トップ
 世田谷区は東京南西部に位置し、1932年(昭和7年)に、東京市の区域が拡張され、世田谷も東京市に所属することとなり、世田谷町・駒沢町・玉川村・松沢村の2町2村で「世田谷区」が成立・誕生した。
 区域は23区のなかでは都心から比較的遠い場所に位置する。東京・吉祥寺や埼玉県川口市、千葉県松戸市とほぼ同じ、都心から15km圏とされ、郊外型住宅地域ともいえるエリアだ。2006年、東京23区で初めて“ご当地ナンバー「世田谷」”が施行された。

東京都・世田谷区のマンション
 2016年、東京都・世田谷区で販売された新築マンションは1953戸。同区で昨年販売した新築マンション相場価格は5507万円~9222万円だった。同区内の中古マンション相場価格は1630万円~9995万円。

世田谷区の住環境については、いくつかの特徴がある。まず、住宅の着工戸数、住宅の着工総床面積・住宅数は23区で第1位だ。一方で、同時に消えゆく建物である「滅失建築物数」もナンバーワン。つまり、共同住宅を含む古い住宅が取り壊され、新しい住宅(マンション含む)が相次いで建てられるという素早いスクラップ&ビルドが特徴で、世田谷区内住宅の新陳代謝の良さを指し示している。

 世田谷区の2017年9月現在の人口は、東京23区中で最大の89万9072人、うち外国人は1万9349人だ。総世帯数は47万2929世帯で、外国人だけの世帯は1万842世帯だった。
 人口構成で特徴的なのは、世代別人口。30歳代が14万人あまり、40歳代が15万数千人と、他の世代を大きく超えていること。これに20歳代の10万人超を加えると40万人を大きく超え、世田谷区は、働き盛り世代が住民の大半を占めているということになる。人口が多い故、区の財政規模も23区中で最大規模となっている。
 大正時代の初期から急激な人口増加がみられたが、全域に市街化が進んだことによって、1987年(昭和62年)をピークに減少傾向となった。しかし、1995年(平成7年)の76.2万人で底を打ち、1996 年(平成8年)より再び増加傾向に転じた。

かつて、区域全体が農地・農村だった。狭隘な道路は農道の名残
 世田谷の地名の由来は諸説あるようだ。浅瀬を開拓すると言う意味の「せたかい」、台地に囲まれた狭い谷を表す「瀬戸ケ谷」などだ。歴史は古く、文献上の初出は1376年にさかのぼる。吉良氏の治家が上弦巻半分の地を鶴岡八幡宮に寄進したときの文書に、「世田谷郷」という記述が登場している。

 世田谷区内のほとんどは、かつては農村・農地だった。1932(昭和7)年に4つの町村が合併して「世田谷区」となり、当時の東京市に編入された。街路の道幅が意外と狭く、曲がりくねっており、自動車の通行を妨げるほどの狭道が多いのは、当時からつづく農道の名残である。

 ただし、現在では「シモキタ(下北沢)」や「サンチャ(三軒茶屋)」「ニコタマ(二子玉川)」などなど、高級感だけではなく、ある種の愛嬌もあり、世田谷区民以外の来街者を惹きつける魅力をいくつも内包しているエリアといえる。

かつて面積は23区でトップだった
 世田谷区域は概ね世田谷、北沢、玉川、砧、烏山の5つの地域に分けられ、総面積58.05平方キロメートル。1990年代までは23区中で最大の面積を誇っていた。が、現在は2位。羽田空港の滑走路拡張(埋め立て)の結果、大田区が23区で最大面積となった。

 大正時代の末から昭和の初期にかけて、世田谷線や小田急線など、相次いで私鉄が開通し、1933年(昭和8年)の井の頭線の開通で、ほぼ現在の区内の鉄道網が完成した。それに併せて沿線に宅地開発が進み郊外住宅地としての世田谷が形成された。また、岡本から上野毛の国分寺崖線沿いは、別荘や高級邸宅化し、緑の多い地域が維持された。

 現在、区内の交通インフラも充実しているが、都心へのメイン路線となる東急田園都市線をはじめ、東急大井町線、京王線・井の頭線は、ほぼ都心と結ぶ東西方向に走る。唯一、世田谷線が区内の一部を南北に走る。区内にはJRの駅・路線はない。
 また、区内各所への区民生活の足としてバスルートが整備されている。区が運営に関わる9路線のコミュニティバスをはじめ、交通弱者をつくらないための施策に行政が積極的に取り組んでいる。

 同区内の代表的な商業地は、複数の鉄道接続ターミナルにあり、大井町線と東横線が交差する自由が丘駅周辺、田園都市線と大井町線が乗り入れ1970年代から開発された「玉川高島屋」を中心とした二子多摩川駅周辺が代表だ。そのほかにも国道246号(通称玉川通り)・世田谷通り・茶沢通りが合流する三軒茶屋駅周辺。小田急線と井の頭線が接続する下北沢駅周辺、京王線千歳烏山駅周辺に点在している。

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